大会長挨拶
この度、2023年10月20日(金)~22日(日)に岩手県盛岡市のアイーナ いわて県民情報交流センターにおいて、第44回日本アフェレシス学会学術大会を開催させていただくことになり、誠に光栄に存じます。この伝統ある学会が東北の地で開催されるのは初めてでありますので、実り豊かな学会となりますよう、しっかり準備をして参りたいと思います。
2020年の学会主導のレジストリ開始後アフェレシス療法は日々進歩し、今後更に適応疾患も拡がることが期待されます。今回の学会では、どの様な疾患がアフェレシス療法の「Target」となるのか、どの様な物質がアフェレシス療法の「Target」となるのかをもう一度見直し、更なる飛躍、未来への継承ができればと考え、学会テーマを「Target」としました。またアフェレシス療法は様々な診療科が関与し、医師のみならず臨床工学技士、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、医療ソーシャルワーカー、工学研究者など多種多様な職種が関わる医療です。岩手県の偉人の一人である後藤新平の名言のひとつに「金を残して死ぬのは下だ。事業を残して死ぬのは中だ。人を残して死ぬのが上だ。」があります。学問的に「Target」を絞るだけでなく、更にそれを継承する次世代の育成につながる学会になればと思います。
私の生まれ故郷である和歌山市の出身で、岩手県にゆかりのある人物に「さいとうたかお」さんがいらっしゃいます。さいとうたかおさんの代表作である「ゴルゴ13」の主人公デューク・東郷のライフル銃のスコープ(レティクル)をヒントにポスターを作成しました。スコープをのぞき込むと金色堂(左上)、浄土ヶ浜(右上)、岩手山(右下)、龍泉洞(左下)が見えます。岩手県は自然豊かで食材も豊かです。また開催地である盛岡は盛岡城跡公園などの歴史的な建造物と鮭が遡上する中津川などの自然があり、またコーヒー店やジャズ喫茶などの文化が根付くまちで、これらが歩いて楽しむことができます。これらのことが評価され、ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)が令和5年1月12日に発表した「2023年に行くべき52カ所」の第2位に「盛岡市」が選ばれました。本記事の中で、盛岡は「これまで見過ごされてきた珠玉の街」と称賛されております。学会を機会にぜひ盛岡にお越しください。
少し肌寒くなった10月の盛岡ですが、皆様にお会い出来ることを楽しみにしております。
第44回日本アフェレシス学会学術大会
大会長 阿部 貴弥
(岩手医科大学医学部泌尿器科学講座)