挨拶
理事長挨拶

一般社団法人 日本腎臓学会
理事長 南学 正臣
(東京大学大学院医学系研究科腎臓・内分泌内科学 教授)
2026年6月26日(金)・27日(土)に和田隆志金沢大学長を実行委員長として金沢市文化ホールにて日本腎臓学会定時総会特別企画が開催されます。この特別企画は、日本腎臓学会定款に規定されている定時総会を開催するとともに、招請講演、大島賞、CSA、YIA、優秀若手基礎研究者賞セッション、実行委員長特別企画、研究倫理・医療倫理に関する研修会などが盛り込まれた充実した内容となっています。実行委員長の和田先生をはじめとする関係者各位に、深く感謝申し上げます。
日本腎臓学会の使命は腎臓学・腎臓病学の研究と普及を通じて社会貢献をし、国民の負託に応えることにあります。この使命を達成するために、日本腎臓学会は、腎臓学の学理探究、人材育成、生涯教育の奨励、研究成果の社会還元・普及、国民の健康福祉への貢献など、多岐にわたる活動を行ってきました。この企画は、日頃から腎臓学の発展に尽力されている会員の皆様、また、多岐にわたる関連分野の研究者・医療従事者の皆様が一堂に会し、本邦の腎臓病学の現状と今後の展望について深く議論する貴重な機会です。今回の特別企画での議論が、参加者の皆様一人ひとりの活動を活性化させ、ひいては日本の腎臓病診療と腎臓病学全体のレベルアップに貢献することを切に願っております。
この特別企画が、皆様にとって実り多きものとなることを祈念しております。
実行委員長挨拶

令和8年度日本腎臓学会定時総会特別企画
実行委員長 和田 隆志
(金沢大学長)
このたび、令和8年度日本腎臓学会定時総会特別企画の機会を賜り、南学正臣理事長をはじめ関係の皆様に深甚なる謝意を申し上げます。
今回の特別企画のテーマは「不易流行」といたしました。不易流行とは、変わらぬ本質を守りながら、未来を切り拓く挑戦を恐れず、新しい価値を創造する姿勢を意味します。腎臓病の病態解明と克服は、私たちが目指すべき重要な課題です。先人が築いてこられた礎や病気・患者さんへの真摯な向き合い方を尊重し、その上で果敢に努力することはさらなる発展への鍵と考えます。
令和6年には能登半島地震、奥能登豪雨など自然災害が相次ぎました。能登が誇る豊かな文化や自然遺産を継承しつつ、いかに創造的復興につなげるか、が問われています。腎臓病克服と災害復興は異なる課題ではありますが、「不易流行」の理念に照らせば共鳴する部分もあるのではと感じております。本邦の医学・医療や研究・教育を取り巻く厳しい環境のなか、希望の光を見出すことも求められております。本特別企画が世界最高水準の研究・医療をさらに高め、臨床現場への還元に資する一助となれば幸いです。
本特別企画は、日本腎臓学会、運営委員会とともに新たに構築されたプログラムです。重要無形文化財保持者(人間国宝)の中川衛先生に特別講演をしていただけることにもなりました。開催に多大なご尽力をいただいた関係の皆様、日本腎臓学会事務局の皆様に心より感謝申し上げます。
会員の皆様にはぜひ本特別企画にご参加いただき、腎臓学の進歩をご実感いただければ幸甚に存じます。文化と歴史の薫り高き美しき街・金沢にて、皆様とともに交流を深め、研鑽を重ねる機会を心より楽しみにいたしております。
