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第14回透析運動療法研究会第14回透析運動療法研究会

第14回透析運動療法研究会

ご挨拶

この度、第14回透析運動療法研究会大会長を仰せつかり、2024年2月4日(日)に山形テルサで開催することになりました。

テーマを【見せましょう!患者の希望と力になる、運動療法の底力!】といたし、鋭意準備を進めて参ります。お気づきの方もいらっしゃる思いますが、このテーマは東日本大震災直後のプロ野球開幕戦、当時楽天ゴールデンイーグルス嶋選手の挨拶からヒントをもらいました。震災で落ち込んでいた時に「底力」という言葉の響きに勇気をもらったからです。我々が運動療法の底力を信じることで患者に勇気と希望を与えたいという気持ちを込めました。

本邦では透析患者の高齢化が急速に進行しており、現在透析を受けられている患者の半数は70歳以上になりました。透析医療イコール高齢者医療と言っても過言ではありません。透析患者に限らずですが、高齢者のサルコペニア、フレイルが問題になっています。特に透析患者の場合は高齢化以外に、透析治療による異化亢進作用、透析中の臥床・合併症による運動量低下、食事制限による栄養障害などの要因が作用しサルコペニア・フレイルに陥りやすくなっています。その結果、要介護の透析患者が増加し、患者本人だけでなく患者家族や医療・介護スタッフの負担も増えていくことが懸念されます。

2022年度の診療報酬改定では透析患者の運動療法について診療報酬が認められました。これは定期的な運動をすることによって透析患者さんの運動機能が維持され、予後・QOLが大きく改善することが明らかになったからです。透析患者さんへの運動療法はサルコペニア・フレイルを予防するための重要な治療法と言えます。

本研究会は、「透析患者の健康寿命延伸を目的した運動療法の確立と普及」を目的としており、今回で14回目となりました。第14回大会では実践講習や最新の研究発表などを通じて、より効果的な透析運動療法を確立し、全国の透析施設への啓発・普及につながるようなプログラムを作成したいと考えております。多くの医療者が参加し、活発な意見交換が行われる研究会になるよう努力致します。

2月の山形はとても寒いですが、鍋もお酒も美味しい時期でもあります。冬の山形を満喫してください。ご参加を心よりお待ちいたしております。

第14回透析運動療法研究会
大会長 伊東 稔
(医療法人社団清永会 矢吹病院 副院長/腎臓内科)